一度はあこがれたことのある職業「花屋さん」
先日「花屋さんになる旅」をプロデュースすべく
花屋さんを一日体験してきました。
訪問先は西荻窪にある「El Sur」(エルスール)という花屋さん。
店内に入ると日本に居ることを忘れそうになる雰囲気。
ジブリの世界から出てきたようなお店です。
それもそのはず、エルスールでは
レジ台から窓枠、扉に至るまで
フランスから仕入れたアンティーク品が使われており
オーナーである渡辺さんの一つ一つのこだわりによって
お店の雰囲気が作られています。
お花も、普通のお花屋さんにあるような原色のお花はなく、
白を貴重とした上品な花や
渡辺さんの感覚にあった、淡い色のお花が取り揃えられています。
上品でゆるやかな雰囲気を持ちつつも
お花を通じて自分のこだわりを表現する
アーティスティックな渡辺さんに魅了されてしまい、
今回、旅のホストをお願いしました。
仕事旅行は下記のようなスケジュールで進みました。
9:40 ◇お店集合
・自己紹介/体験の流れの確認
9:50 ◇開店準備
・お店の外に植物を配置します。
10:00 ◇お花の配達
・ご注文を頂いたお客様の元にアレンジメント配達のお手伝い。
10:30 ◇花出し準備
・市場で仕入れたお花がお店に到着
・水あげ/湯あげ/焼きあげをしてお花を元気にします。
・とげのある植物は一つ一つとげ取りを行います。
12:30 ◇ランチミーティング
・渡辺さんやスタッフの方々とのフリートーク
14:00 ◇花出し
・店内への花出しをお手伝いします。
15:00 ◇アレンジメントの作成見学
・注文を受けたアレンジメントの作り方を見学します。
・お花の梱包作業をお手伝いします。
18:00 ◇ミニブーケ作り
・自分のお友達用に500円のミニブーケを作ります。
◇花出し準備
(月)(水)(金)は切花の仕入れ。
(火)(木)(土)は鉢物の仕入れ。
エルスールが仕入れる植物は貴重な花、めずらしい花が多いので
市場には5時前に行って、仕入れに備えます。
朝に仕入れたお花がお店に届いても、
それらを直ぐに店頭に並べる事は出来ません。
その前に、お花を元気にするため
「茎の根元を切って、熱湯に10秒間根元を浸す(湯上げ)」と言う行為を
一つ一つのお花に行っていきます。
品種によっては、茎の根元を焼くお花もあります!
「茎の根元を切ったらすぐに水につける」
「新聞紙で巻いてお花を湯気から保護する」
「ライラックのように、枝のなかに『ワタ』がある場合ははさみでワタを取り除く」
「茎を焼いちゃうんですか~?」
初めのづくしに戸惑いつつも、渡辺さんの指示を受けながら見よう見まねで湯あげ・焼きあげを手伝います。
お店によって方法は色々あるようですが
市場で仕入れたお花が店頭に並ぶまで
様々な手が加わっている事を体験させて頂きました。
◇花出し
花が元気になってきたら、いよいよ店頭に花を出していきます。
ディスプレイにもひとつひとつこだわりを持ち
主役の花に脇役の花。
色や形やバランスを考え、それぞれの花が
一番素敵に見える位置にディスプレイしていきます。
「花瓶の一つ一つのサイズに理由があるんだ!」
「みるみるうちに店内の雰囲気が変わっていく~!」お手伝いしながらも、驚きの連続でした。
ちなみに・・・
お花が弱ってしまうので店内に暖房を付けることは出来ません。
今回訪れるまで気付きませんでしたが・・・大変なお仕事ですね。
◇アレンジメントの作成見学
今日は「茶道」の先生から、おくやみ用のアレンジメントの注文があり
その作成を見学させて頂きました。
「おくやみだからと言って無暗にゆりは使わない」
「茶道の先生の注文なので《茶花》をアクセントにアレンジしてみる」
「いつも緊張感を持ちながら、花に接している」
お客様との会話の中で、
エルスールにアレンジを注文されるお客様は
「エルスールらしさ」を求めて注文されている事が分かりました。
「こだわりの花」や「他の花屋さんにはないセンス」
20年掛けて培ってきたアレンジメントの技術と想像力。
「エルスールらしさ」を表現することに対して
真剣に向かい合う、渡辺さんの表情がとても印象的でした。
「映画」や「音楽」や「本」色々なことに興味を持つ。
お花以外の知識も学習し感性を磨き、それをお花作りに生かす。
それがエルスールらしさを作る一旦になっているのかもしれません。
◇ミニブーケ作り
友達用にミニブーケを作りました。
「アレンジメントよりブーケ作りの方が難しいこと」
「素敵に見えるコツ」
等をを教わりながらのミニブーケを作ったのですが・・・
「教えてもらったのに、全然出来ないです~!」
スタッフの方々に手伝って頂き
なんとか形にして頂きました(笑)
お手伝いをしながら
スタッフの方々ともお話する機会がありました。
「お客様のイメージを汲み取り、それ以上の花束を作って喜ばれることが魅力です」
「主役の花と/脇役の花を上手につかうと
1+1=2以上の魅力を出すことが出来るんですよ~」
「素敵な空間に身を置くことで元気を貰うことが出来ます!」お話するなかで、お花好きなことがひしひし伝わってきました。
楽しい事ばかりじゃないけど、好きなことを仕事にしていくって素敵ですね。
私自身、「お花の知識は全くない!」
その上「雪が降り寒い!」という悪コンディションの中
不安だらけの仕事体験でしたが
新鮮な驚きと気付きに満ちた素敵な体験をすることが出来ました。
エルスールの皆さん。
本当にありがとうございました。
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